群れから離れて生きていたい

楽に呼吸できる生き方を求めて

始まるための始まり

人生を模索し続け、やっと、これだ!という道と出会えたと思っていたときの話。


ある方からの、忘れられない言葉があります。

私が、自分のやりたい道がみえてきて、
流れが生まれてきて、
嬉しくって興奮してその報告をしていると、

「よかったね。じゃぁこれからは、ズレを修正していく感じだね」

と。

あのときは、

“そうだよね!この流れを詰めていくために必要な細かい修正が必要だものね!”
というようにしか捉えられていなかったけれど、

ズレの修正って、そんなもんじゃないって、今なら分かります。

良い例えが出てこないけれど、

自分が生クリームだということが分かって、
これからショートケーキになるためにワクワクしているんだけど、

はて、生クリームってショートケーキだけに使うものじゃないよね?
と気づくみたいな。

チョコと混ぜて、チョコクリームになってみたり、
カボチャと混ぜてカボチャプリンになってみたり、
アイスになってみたり、
どら焼きなどの和菓子と合わせてみたり、

そもそも、デザートじゃなくて、
パスタに、スープに、フレンチに・・・

生クリームの活用って、もう無限にあるじゃないか!

生クリームって分かったところで、だからなんなんだい?
ってことじゃないか!

みたいな。

それに、もしかしたら生クリームだと思っていたことが、そもそも勘違いかもしれない。
近いけれど、違う乳製品だったということもあるかもしれない。

私が分かっていたのは、乳製品だった、というところだけだったのかもしれない。

何かの道に入ったところで、
それで自動的に何かが決まるわけでも、
あとは、流れにそってこれでOKよ。なんてことはないんだと、今なら分かります。

人によっては、
生クリームだと分かって、
たまたまショートケーキに合わせようとして、
それが上手い具合にフィットして、
生涯をかけて、美味しいショートケーキ作りに精を出すものもいれば、

なんかいまいち合わない感じがするけれど、
ショートケーキって可愛いし、定番でいい感じだし、
もう生涯、ショートケーキに使う生クリームでいいやと思うものもいれば、

ショートケーキだけじゃなくて、たまにはチョコクリームになってみようかな、と思ってみたり、洋菓子店から和菓子店に移ってみたり、
新しい生クリームの活用を模索してみたり、

生クリームの人生にも色々あるのだろう。

どちらにしても、
ズレの修正ってとんでもない。

始まるための始まりにすぎないんだ。